無農薬米農家として|1.5ヘクタールの田んぼで続ける理由

■ 無農薬米を作る農家とは
「無農薬米」という言葉は簡単ですが、実際の現場はとても地道です。
田植えは5月中旬。そこから収穫までの約4か月、水位を毎日のように確認します。田面は完全に均平ではありません。水を数センチ変えるだけで、土が水面から出て、雑草の出方も稲の勢いも変わるからです。
無農薬で米を作るというのは、農薬を使わない代わりに“目と経験を使う農業”だと思っています。
当園の栽培の考え方は、自然栽培への想いにも詳しく書いています。
■ 作付面積と現在の栽培規模
現在の作付面積は、無農薬米と減農薬米を合わせて1.5ヘクタール。
規模としては決して大きくありません。
その分、圃場ごとの状態を細かく見ています。
- 水の入り方
- 水持ちの良さ
- 前年の作柄
- 苗の分けつ具合
毎年同じ管理はありません。
自然条件が違うからです。
プロフィールやこれまでの経歴は農家紹介ページにまとめています。
■ 14年続けた冬期湛水+不耕起栽培(2004年〜2017年)
無農薬栽培を始めた当初、
14年にわたり「冬期湛水+不耕起栽培」に取り組みました。
これが無農薬米栽培の理想形だと信じていたからです。
収穫後の秋に発酵鶏糞を散布。
それを餌にイトミミズやエラミミズが増え、不耕起の稲わらの上にミミズの排泄物からなるトロトロ層が厚く形成されました。
その層が雑草の発芽を抑え、
ほとんど除草作業をしなくて済んだ年もあります。
田んぼの中で自然の循環が目に見えて回っていました。
これこそが環境に優しい無農薬米栽培の神髄だと思っていました。



■ クログワイ繁茂で全滅した圃場(2012年)
問題は、クログワイでした。
用水路から入り込んだ塊根や種が、不耕起田の地下で増殖しました。
不耕起田の地下環境は、寒さに弱く水分が好きなクログワイにとって、天国でした。
気づいたときには田んぼ一面に繁茂。
稲は栄養を奪われ、1枚の圃場が全滅しました。
収穫ゼロ。
ただただ、絶望感が頭の中に広がりました。


■ それでもやめなかった理由
それ以前にも、ヒエやコナギという雑草でひどく苦労した年がありました。
無農薬栽培は簡単ではない。
それは分かっていました。
クログワイの全滅も、次の年への課題として受け止めました。
どうすれば抑えられるのか。
地下環境をどう変えればいいのか。
気づけば、翌年の対策を考えていました。

■ 現在の無農薬栽培方法
現在は、当時とは異なる冬期複数回耕起による無農薬・自然栽培方法↗をほぼ確立しています。
除草作業は必要です。
5月末から7月初めまでに3回、機械除草を行っています。
泥の中を押して進む作業です。
タイミングがずれれば、雑草は一気に広がります。
理想だけでは続きません。
自然に任せる部分と、人が介入する部分のバランスを取りながら栽培しています。
しかしながら、除草作業を必然だとは思っていません。自然の営みを巧みに利用しながら、除草ではなく、抑草できる方法を探し続けています。
栽培の詳細は年間の栽培手順ページ↗でも紹介しています。




■ 無農薬米栽培が教えてくれたこと
農薬や化成肥料を使えば、ある程度の収量は見込めます。
技術も体系化されています。
しかし、無農薬栽培は違います。
過去の経験から、自然の営みをどう利用するかを考える。
自然界の発酵、微生物の働き、雑草の性質。
その過程そのものが面白い。
無農薬米栽培は、本物の米農家になるための栽培方法だと思っています。
■ 無農薬米農家として
私は、これからも無農薬で米を作ります。
理想を追い、失敗を経験し、
それでも翌年の田んぼに立つ。
1.5ヘクタールの圃場で、毎年自然と向き合いながら栽培を続けています。
ご購入は無農薬米のご注文ページ↗をご覧ください。
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