2006年の栽培記録と気象データ

2006年の栽培記録と気象データ

【2006年】無農薬米の作柄と栽培記録|伊那谷の気象データ(農家直販)

当農家では、20年以上にわたり無農薬米を農家直販でお届けし、
毎年の栽培記録と気象データを公開してきました。
これは、安心して選んでいただけるよう「栽培の透明性」を大切にしているためです。

このページでは、2006年の無農薬米(自然栽培)の作柄と、
伊那谷の気象データ(気温・降水量・日照時間)をまとめています。
農家直販ならではのていねいな栽培履歴をご確認いただけます。

この栽培記録が全国の無農薬米づくりに持つ意味

2006年の取り組みからは、冬期湛水が雑草や病害の発生に与える影響や、 有機物投入と土の状態の関係がより明確になりました。 こうした土と水の扱い方は地域差を超えて応用でき、 全国の無農薬・自然栽培に共通する栽培原理といえます。

■ 2006年の生育を左右した要因と圃場ごとの観察

2006年は、春先から初夏にかけてやや高温傾向が続き、地温も高く推移したことで、発酵の進んだ田んぼでは土がトロトロ化しやすい年でした。
この気象条件のなか、圃場ごとに以下のような特徴が見られました。

● 圃場別の気づき(2006年 観察記録)

圃場土の状態ヒエの出方冬期湛水稲藁のすき込み
Dトロトロ大発生未実施全量漉き込み
C硬い土発生なし実施全量持ち出し
E超トロトロ発生なし実施全量漉き込み
A硬い土大発生未実施
B硬い土大発生未実施漉き込み無し

■ 観察ポイント

一回目の除草後にもかかわらず、ヒエ・コナギなどの一年生草がほとんど見当たらない。

稲株付近の酸素の供給が穏やかで、根が健全に伸びている。

水面直下に**厚いトロトロ層(軟泥層)**が形成されている。

水の濁りが少なく、底質が撹拌されてもすぐ沈降する。

圃場Eで、トロトロ化した田んぼの土

■ 2006年の作柄に関する考察

2006年の気象データと圃場観察を総合すると、以下の2点が作柄に大きく関与した可能性があります。


① 稲藁のすき込み → 土のトロトロ化に寄与

  • 藁をすき込んだ圃場は「トロトロ」「超トロトロ」など、明らかに土が柔らかく分解が進んだ状態になっていた。
  • 発酵が進み、イトミミズの活動量が増えた可能性が高い。
  • 2006年は気温が高めに推移し、微生物の働きが活発になった年であり、藁の分解がさらに進んだと考えられる。

👉 気象データとの連動:
「2006年は平均気温が平年より高めに推移したため、有機物分解が進みやすい条件がそろっていた。このため、藁すき込み圃場ではイトミミズの攪拌作用も加わり、土がトロトロ化しやすかった。」


② 冬期湛水 → ヒエの発生を強力に抑制

  • 冬期湛水を行った圃場は、ヒエの発生がほぼ見られなかった。
  • 行わなかった圃場では、土の状態に関わらずヒエが大発生。

👉 冬期湛水の効果を、2006年の作柄コメントにこう織り込めます:
「冬期湛水を実施した圃場では、前年の種子が腐敗したためか、ヒエの発生が極端に少なかった。とくに2006年は冬期の最低気温が平年並みに推移し、湛水による嫌気環境が安定したことで、雑草種子の死滅効果が発揮されたとみられる。」

圃場別栽培条件

圃場(正式名)一本松5488一本松5491中原5513-2中原4843中原8863
圃場ABCDE
作付品種コシヒカリ/古代米コシヒカリ白毛もち米コシヒカリ白毛もち米
栽培方法半不耕起→肥料(くず大豆+有機発酵肥料)→除草半不耕起→肥料(くず大豆+有機発酵肥料)→除草冬期湛水→深不耕起→肥料(くず大豆+化成発酵肥料)→除草半不耕起→肥料(くず大豆+化成発酵肥料)→除草冬期湛水→半不耕起→肥料(くず大豆+化成発酵肥料)→除草
備考

2006年のお米の栽培記録

日付作業内容圃場備考
2005-10耕起A半不耕起
2005-10耕起B半不耕起
2006/5/4耕起C深不耕起
2006/4/29耕起D半不耕起
2006/4/29耕起E半不耕起
冬期湛水A未実施
冬期湛水B未実施
2005-12〜冬期湛水C
冬期湛水D未実施
2005-12〜冬期湛水E
時期未記録入水A
2006/4/29入水B
時期未記録入水C
2005-12〜入水D
2005-12〜入水E
2006/5/6代掻きA
2006/5/20代掻きA
2006/5/6代掻きB
2006/5/20代掻きB
2006/5/4代掻きC
2006/5/14代掻きC
2006/4/29代掻きD
2006/5/4代掻きD
2006/5/14代掻きD
2006/4/29代掻きE
2006/5/14代掻きE
2006/5/13元肥散布Aくず大豆250kg/有機発酵肥料375kg
2006/5/13元肥散布Bくず大豆200kg/有機発酵肥料300kg
2006/5/7元肥散布Cくず大豆150kg/化成発酵肥料90kg
2006/5/7元肥散布Dくず大豆275kg/化成発酵肥料180kg
2006/5/7元肥散布Eくず大豆150kg/化成発酵肥料90kg
2006/5/27田植えA
2006/5/21田植えB
2006/5/21田植えC
2006/5/21田植えD
2006/5/21田植えE
2006/5/27~9/12水管理A
2006/5/21~9/12水管理B
2006/5/21~9/12水管理C
2006/5/21~9/12水管理D
2006/5/21~9/12水管理E
2006/6/3~7/16除草A
2006/6/3~7/16除草B
2006/6/3~7/16除草C
2006/6/3~7/16除草D
2006/6/3~7/16除草E
2006/9/13落水A
2006/9/13落水B
2006/9/13落水C
2006/9/13落水D
2006/9/13落水E
2006/10/1稲刈A
2006/10/1稲刈B
2006/10/12稲刈C
2006/10/6~10/7稲刈D
2006/10/12稲刈E
2006/10/1~10/14乾燥A天日干し
2006/10/1~10/15乾燥B天日干し
2006/10/12~10/13乾燥C機械乾燥
2006/10/6~10/7乾燥D機械乾燥
2006/10/6乾燥E機械乾燥
2006/10/15脱穀A
2006/10/16脱穀B
脱穀C必要無し
脱穀D必要無し
脱穀E必要無し

2006年 伊那市の月ごとの気象データ

平均気温 (°C) 降水量 (mm)
1月-1.731
2月0.9130
3月3.3141
4月8.6101
5月15.5106
6月19.2144
7月22.0598
8月24.386
9月19.1104
10月14.1166
11月7.285
12月2.072

■ 年度別の栽培記録

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